もほもほ九本目! ついにきましたよまごころを君に!
大多数の人間が「まごころを君に」で思いつくのはエヴァンゲリオン旧劇場版のタイトルでしょう!
エヴァ旧劇場版の「Air/まごころを君に」は正真正銘エヴァの最終回であります(今は新劇場版がありますけどね)。そのエヴァのタイトルは、まさしくこの映画からとられているのですっ。
ストーリーは、知的障害のチャーリーは、からだは大人でも中身は完全に子どもです。夜間学校にがんばってかよってますが、ナイトという英語もわからずじまい。パン工場で掃除の仕事をしてますが、仕事仲間にはいじめられる日々。ただ、チャーリーはいじめられていることすらわかりません。それは一種の幸せかもしれませんが。
そしてチャーリーはいつも通っている病院でアルジャーノンというネズミを紹介されます。医者に、アルジャーノンは迷路を走ってエサのところまでいく。チャーリーは同じ迷路の図面をペンでたどっていく。先にゴールに行ったほうが勝ち。そういうゲームの実権をやらされます。
しかしチャーリーは何度やってもアルジャーノンに勝てない。ぼくはバカだと自暴自棄になる。
そんなある日チャーリーは能手術をうけ、人一倍高い能みそを得ます。最初は変化がなかったのですが、チャーリーはどんどん頭がよくなっていきます。
パン工場の人達にからかわれて「パンの機械でパンを作ってみろ」と言われます。みんなはどうせ出来ないだろうと思っていたのですが、チャーリーはあっさりと機械を使いパンを作ります。
しかし、それで逆ギレしたパン工場の人にクビになれます。
頭が良くなれば友達ともっと仲良くできると思っていましたが、いじめられていたことに気づき、そして頭が良くなるとクビにもなってしまう。チャーリーは悩みます。
しかし、お世話になっていた学校の女教師と恋が成就し、頭脳はどんどん良くなり、もう誰も追いつけないほどの脳を得ます。このままいけば幸せになれるはずでした。
しかし、チャーリーは知ってしまいます。自分と同じ手術をうけていたアルジャーノンが死んでいたことを。つまり、自分の知能の発達は一時的なもので、いつか元の知能に退化してしまうと。
そしてチャーリーの実験結果を医者が学会で写真つきで発表します。チャーリーは、学会でとんでもないことを言ってしまう。
やがて、チャーリーはもとの状態に戻ります。小さな子ども達にまじってシーソーをするような大人に。
面白かった! ちなみにこれは「アルジャーノンに花束を」という小説を映画化したものです。かなり有名な作品ですよね。名前だけなら俺も知ってました。そういえば数年前に日本でドラマ化してやってましたね。ネズミを迷路で走らせるシーンが頭に残ってます。ドラマはクソだったけど。
知能を発達させる手術がどういうものか。また、それを学会で発表するなんてなにごとだとか、いろいろなことを考えさせられる映画です。
知能が発達すれば良いことだらけのはずだったのに、人間の汚いところがたくさんみえていき、苦しいことが増えていく。その矛盾や汚い人間を生々しく描いています。
なんかね、良いシーンが多すぎるんですよ。レストランでコップを落としてしまって笑われている店員(この店員ってパン工場の人だっけ?)を、笑わずにコップをひろってあげたり。
自分が退化していくときの、迷路を走り回るチャーリーとかね。
ただ一つ言うとしたら、女教師が心変わりした意味がさっぱりわからなかったです。あれ、何があったの?
ところで、後半その女教師との楽しい時間を送っているシーンで、花がアップになったりするシーンあるじゃないですか。今更だけど、あれってエヴァのまごころを君にで似たようなシーンありましたね。庵野監督はあのシーンを真似しようとしたんでしょうか? それはちょっと考えすぎ?
とにかく、人というものをよく考えさせられる作品です。これはオススメ!
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