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もふっふん四〇本目! 映画は新海誠作品なくして語れません! 新海誠の着眼点と表現方法はまさに天才です。世界的に見ても、新海誠のようなクリエイターはなかなかいないでしょう。マジで。 舞台は、南北に分断された日本。北海道は蝦夷と呼ばれ、ユニオンという国家に占領されています。 そして蝦夷にはユニオンの塔という天高くそびえ立つ謎の塔があり、それは絶望でもありあこがれでもあり、見る人によって思いは様々です。 そして青森にすむ藤沢、白川は蝦夷にみえるユニオンの塔に憧れ、ヴェラシーラという飛行機を作っていつか蝦夷の地へ行くことを夢見ています。 しかし、二人が好きだったさゆりがある日突然姿を消しています。 三人の大切な思い出を残したまま、消えてしまうのです。 藤沢と白川は、いつかユニオンの塔にさゆりを連れて行くと約束していたのです。つまりユニオンの塔は三人にとって雲のむこうにある約束の場所なのです。 藤沢は東京の学校へ、白川は地元の高校へ通いますが、特に藤沢はさゆりを失ったことで毎日消耗して、退廃的な日々を送ります。 それから三年がたった時、ユニオンとアメリカの戦争が間近になっていました。そして藤沢と白川は塔の秘密を知り、塔とさゆりには深い関係があることを知ります。 さゆりは研究施設で眠り続けていました。謎の病気でずーっとです。 でも、さゆりは夢を通じて必死に藤沢を探していました。そして、いつかヴェラシーラで約束の場所へ連れて行ってくれることを夢見ています。 そして藤沢は、地元に戻り眠ったさゆりをヴェラシーラにのせて、戦争のどさくさにまぎれて飛び立ちます。 そう、高校の時作ったはいいものの、結局飛ぶことのなかったヴェラシーラです。 最高でした! やっぱり新海誠の作る作品は発送と着眼点が素晴らしすぎる! どの作品も素朴で、地味で、淡々としているのに、なんでこんなに感動するんでしょうか。 他の小説や映画や漫画のように、一番知りたいこととかみたいこととか聞きたいことをほとんど描かず、言葉じゃなくて表現や風景、そしてちょっとした言葉で伝えてくる。 だからこそ、感動するんです。 文章やセリフでダラダラ説明するんじゃない。新海誠のような表現方法が一番心に伝わるのです。 普通に見てたら見逃してしまいそうなちょっとした表現から何から何まで、本当に素晴らしいです。 もちろん風景は圧倒的ですし、この素朴で切ない表現と物語はハンパない! クリエイターになるなら新海誠を見習うべきでしょう。 新海誠は、言葉では説明できない領域にいます。人の可能性を超越したクリエイターです。 PR |
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はいはい39本目! 今回は、俺の嫌いなジャンル「児童もの」に手をだしてみた。 児童ものって平和すぎというか、綺麗事満載で嫌いなんですけど、食わず嫌いしないで観てみることに。 感受性豊かなヨシオには、「いけちゃん」という奇妙な生物の姿が見えます。いけちゃんはヨシオにしか見えなくて、この謎の生物はいつもヨシオの相談に乗り、彼を助けます。 でも、ヨシオは二人の悪い少年にいじめられる毎日をおくっていました。友人の二人は逃げることしか頭にない。でもヨシオはボコボコにされても決して泣かず、耐え続ける日々を送ります。 そんなある日、ヨシオの父はしょうもない事故で死んでしまいます。 それからヨシオは決心をします。いじめっこの二人に喧嘩で勝つと。 ヨシオは努力しますが、結局喧嘩で勝てるわけもなく、友達とはトラブル続き。しかも好きな人である高校生のみさこは、ヤンキーの恋人に影響されて清楚な女の子からギャルに変身。 ヨシオは挫けそうになりますが、それでもいけちゃんに支えられて頑張ります。 ある日、いめっこ二人が、悪いやつらの集まりにリンチされます。さすがの二人も、九人がかりでやられたら勝てるはずもありません。 その集団は、遊ぶ場所がなくなったからおまえらの場所を寄こせと行って来ます。 ヨシオは、「上には上がいる。もっと上だっている。喧嘩じゃこの連鎖は終わらない」と思い、野球で決着をつけることに。 そして、ヨシオやヨシオの友達、ギャルのみさこ、そしていじめっこ二人組でチームを組んで戦い、試合を有利にすすめますが、相手チームがヨシオにデッドボールばかりするので、いじめっこのうちの一人がキレて大乱闘になってしまいますが、けっきょく最後は全員が仲直りするのです。 という感じです。 で、ヨシオは成長するわけです。最後には喧嘩の連鎖をとめて全員仲直りして友達になる。父の死を乗り越えて強くなったのです。 ということは、もうヨシオにはいけちゃんは必要ないし、大人になったヨシオにいけちゃんはもういらないのです。 そして、なんといけちゃんは、ヨシオが晩年に出会った最後の恋人である「池子さん」だったのです。 池子さんは、ヨシオとの短い時間を過ごし、彼が死んだあと、「ヨシオの子供時代に会いたい」と願い、ヨシオの子供時代にいけちゃんとしてやってきたのです。 ヨシオが大人になり恋をしたら、完全にいけちゃんのことは忘れるでしょう。いけちゃんもヨシオも、いつか互いを必要としなくなるのです。 |
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もほもっほ三十八本目! これは外国のヴェネチア国際映画祭に出品された作品で、なかなか深い内容らしいので観てみました。 このブログでアニメ映画をレビューするのは始めてです! ちなみに原作は、時をかける少女を書いた筒井康隆です。 とある研究所で、人の夢を共有できるDCミニが盗まれてしまいます。それを悪用して他人の夢に入り込むという事件が発生します。 一度夢に介入されると体もシンクロしてしまい、命に関わる問題でもあります。 そしてセラピストである千葉敦子は、他人の夢のなかに入り込み、「パプリカ」という夢探偵として時間を解決するのですが、事件の全貌はとてもおそろしいものでした。 なんというか、大まかなストーリーはちゃんと分かったんです。 ただ、ストーリー、流れ、展開は分かっても、あまりにもセリフとヴィジュアルが独創的かつ抽象的で、たまに戸惑ってしまうところがありました。 でも、圧倒的な独創力ある物語と登場人物の掛け合いは素晴らしかったです。 ちょっとカルト的な内容もあって、それが恐ろしさを増長させてる、みたいな。 で、この映画で一番感動したのはとにかくビジュアルです。あれには圧倒されました。 夢を犯されてラリった人たちが、屋上に並んで同じポーズをとりながら地上に落ちるシーンとか、パプリカと所長がしんみりしながら話しているとき、画面右の窓に血だらけの手が伸びてきて、手についた血が窓にべたーっとついてるのに、ふたりとも気づかないで会話を続けてたり……。 なにより、パプリカがベッドに縛り付けられているときに、小山内がパプリカの体に手をぐにゃっとつっこんで、そのまま体をぐわーっとえぐって、最後に顔を引っ張って、パァンとはじけて、するとパプリカの体の中から敦子の体が出てくるシーンはビビりました。 夢の中のパレードのシーンは言うまでもなし。 いろんな意味で斬新かつ深い内容でした。新しい映画というものを観れた気がしました。 |
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暑くてやる気がでねぇ……。 名門として有名な男子校に、ハンダートという教師がいました。彼は歴史を生徒に教え続け、なおかつ歴史は教育に必ず必要だと思っています。 しかし、ある日問題児であるベルが転校してきます。彼は歴史なんて必要としていない。そしてベルの父ときたら、拳銃をプレゼントして「この銃で何人人を殺した。これが歴史だ」などと言い放つ始末。 それでもハンダートはベルを変えようと頑張ります。 ある日のテストで、ベルはカンニングをしていました。でも、ハンダートはベルの成績を操作して、なんと成績ラングの三位にしてしまいます。 そしてランキング上位三名は、発表会で難しい問題を解くことになるのですが、この発表会で一番になることはとても名誉なことなのです。 しかし、ベルはその場でもカンニングをしてしまい、それに気づいたハンバートはベルが絶対にわからない質問をするのです。 そして25年後、ハンバートは生徒たちと、同窓会で再会します。 素朴で、淡々とした映画です。 政治家を皮肉ったものでして、シリアスでいてとても哲学的というか、考えされる物語ですね。 ベルは歴史なんか絶対必要ないと思っていて、表面上だけよければいいみたいな思想を持っている。でもハンバートはそう思わない。 でも、ベルは二度もカンニングをしてハンバートに挫折を味わせます。 ですがハンバートは、自分は教師としての人生をまっとうしようとします。挫折を味わっても、彼は自分の信念を信じていますし、生徒たちにも慕われている。 人格形成は教育に影響するのか。教育は人格を形成するものだ。 社会の矛盾と愚かさ。教師としての喜び。 一度観たら、人生観が変わるような映画だと思います。 |
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はふはふ三十五本目! レンタルビデオ屋の店員であるウォレスは、弟に誕生日の祝いをもらうために、わざわざ自分から出向きます。 久しぶりの再会ですが、弟のジェイムズは大切な商談があるので、兄にかまってる場合じゃありません。 しょうがなく、兄を三時間半、演劇体験ゲームに参加させておくことにします。ウォレスは役者志望だったため、軽々とその話に乗ります。 しかしウォレスは、間違ってイギリスの諜報員の電話を受け取ってしまい、その電話を演劇の芝居だと思い込み、諜報部に諜報員と思われているのに気づかずに、彼だけが芝居だと思い込み、サスペンス満載の三時間半を、一人だけ必死になって演じていくのです。 勘違いの物語です。 まわりの人間は、全員ガチで必死になって、拳銃を手にして野望を叶えるために動き回っているのに、中心人物であるウォレスは芝居だと思い込んでる。 目の前に死体があっても、名演技だと思い込み、実弾をぶっ放しても気づかない。誘拐されても芝居だと思い込み、運よく逃げ出したり……。 とにかく強運を味方に、ウォレスは芝居を続けていく。それがとてもコミカルで、面白かったです。 |
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息子(三十二歳)は、父(五十四歳)と一緒に練馬の別荘へ行きます。 |
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ぬっはんぬっはん三十四本目! やっと観ました。 顔に白いメイクをして、まるでピエロのような姿をしたジョーカーという悪いやつが、ゴッサムというまちに出没して、あっさりと銀行強盗を成功させます。 そしてジョーカーとは正反対。ブルースという男はバットマンとしてまちを守っていましたが、どんなに頑張っても犯罪は消えない。 バットマンは、警部補と組んで、苦労しながらもなんとかマフィアの資金源をぶち壊します。しかし背景には様々な人々の悪意があり、成功を単純に喜べるわけもない。 バットマンは、人の上に立ち、堂々としているデントという地方検事とかかわることで心を動かされます。デントはマフィアの資金源を断つときにも活躍してくれました。 しかし、ジョーカーは黙ってない。ジョーカーは、正義をふりかざすバットマンが気にくわない。 バットマンが仮面を脱がないかぎり、ジョーカーの犯罪は終わらない。 ブルースは苦悩します。自分はどうすればいいのか、と……。 面白かったです。ていうか、この映画凄い迫力ですね。いったいこれ作るのにどれくらい金がかかったんでしょうか。 ジョーカーは良いキャラだと思いました! 完全なる悪って感じで。 ただ、なんというか、良い意味でも悪い意味でも、まさにアメリカって感じの映画ですよね。とにかくヒーローもの。バットマンは空も飛べるしとても強いし、ありえないほどにでかい車で敵を追い詰める。 ヒーローもんには明るくないけど、多分王道的ではないんでしょうが、あのノリには個人的趣味からしてついていけなかったのも少しあります。 |
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はいはい三十二本目! ドワネルは、毎日つらい思いをして生きていました。理不尽な暴力と暴言ばかりの教師は、自分を罵倒するだけで真実を見ようとしない。 両親は喧嘩ばかり。自分のことなんか分かってくれない。しかも母親は不倫をしてる。 普段うるさくない父親も、カッとなるとドワネルにあたります。 そして悪巧みばかりして怒られる続ける毎日。 まさに、大人は敵でした。 ドワネルは学校をサボるのですが、その時に「欠席届」をどうするかで悩みますが、友達にアドバイスをもらい、母親の筆跡をまねて風邪ということで休みますが、当然バレてしまいます。 ドワネルの両親は学校に乗り込み激怒します。ドワネルの心は、どんどん黒くなっていきます。 ある日ドワネルは、ついに耐えかねて家出をしてしまいます。すると、母親はこれまでの態度から一変して心配して、ドワネルを家に連れ帰ります。 そして作文で良い成績をとったらお金をあげると良い、ドワネルを金でつります。 しかしドワネルの書いた作文は、先生に盗作だと言われてしまうのです。 良い映画でした。 どうしようもない子供を、結局金でつる親。というのは、どんな時代でも代表的な「どうしていいか分からず金でつる残念な親」って感じですよね。 ただ、俺からすれば、なんかドワネル自身に相当問題があるんじゃねぇかと思いました。 相手から理不尽な目にあうのは同情しますが、ドワネル本人が幼すぎるというか、自分からまわりを困らせるようなことしてるので、あまりドワネルに同意はできません。 ただ、子供の感情はリアルに出ていて、面白いと思いました。 |
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もはもは三十一本目! これは超傑作! めっちゃ面白いし感動必須です! 舞台は南アフリカ。世界最大の犯罪都市、ヨハネスブルクです。 アパルトヘイトが終わって間もない時代。差別や格差で支配されたスラムに、ツォツィ(不良とかチンピラっていう意味)と呼ばれる少年がいます。 彼は強盗やカージャックばかりしているかなりのワル。そんなツォツィは、ある日友達に嫌なことを言われ、カチンときて顔面をボコボコにしてしまいます。 そんなある日、ツォツィは一台の車を盗みます。しかし持ち主が抵抗してきたため、銃で撃って逃げてしまいます。 そして適当なところに車を捨てて、車内にあった財布や金のモノを盗んでいきます。 しかし、なんと車の中には赤ちゃんがいたのです。彼はそのまま逃げようとしますが、泣き叫ぶ赤ちゃんが気になり、車に戻ります。 そして、心を動かされたツォツィは、赤ちゃんを放っておけずに、紙袋の中に入れて連れて帰ってしまいます。 家に帰ると、赤ちゃんはおもらしをするしクサいわで大変。しかし、ツォツィはがんばってお世話をします。 しかし、赤ちゃんに食べされるものは全然ないし、どうしていいかわからない。 ということで、彼は目についた女を拳銃で脅して家の中に入り、この子に母乳を飲ませてやれといいます。 その日から、ツォツィは毎日のように赤ちゃんを連れて母乳を飲ませにいきます。 女が赤ちゃんに母乳をやっている姿を見て、ツォツィは子どものころの辛いことを思い出してしまい、命の価値や生きる意味とか、人間らしさを取り戻していきます。 しかし、ツォツィには問題がありました。それは、ボコボコにしてしまった友達のことです。彼はそれが気がかりで、その友達を引き取り、家におくことにします。 そしてその友達は教師になるための試験を受けたいと思っています。頭が良いですし、学校に戻りたい。でも学費を払えない。 ということで、ツォツィは仲間と一緒に強盗をして金を稼ごうとします。 そして強盗に選んだ家は、盗んだ車とさらった赤ちゃんの持ち主の家です。その家で彼は、赤ちゃんの部屋でぼーっとするだけで、金目のものを盗もうとしない。 そして家にいた主人が警報をならすと、仲間の一人が銃で殺そうとします。でもツォツィは、なんと家の主人ではなく、主人を殺そうとした仲間を殺してしまうのです。 一時は、赤ちゃんを母乳をくれる女に渡したツォツィですが、また赤ちゃんを引き取り、赤ちゃんの持ち主の家に行って、その子を返そうとします。 でもなかなか返せずにいて、家のままでたたずんでるうちに、警察に取り囲まれてしまうのです。 これは最高です! 久しぶりにヒットしました。 南アフリカの最悪な治安。そして格差。人間らしさとか言ってる場合じゃない世界。 そんな中で生きる少年が、赤ちゃんをさらってしまったことから人間性を取り戻していく。とても良いお話でした。 台詞のどれもがカッコ良くて、なにより人間らしくなっていくツォツィがマジで良かったです。車を奪ったのに赤ちゃんを見捨てられず家に帰って世話したり、女を銃で脅してミルクをやれと言ったり、ボコった友達のために強盗にはいったり……。 なにより、強盗にはいった時、赤ちゃんの親である主人を殺さずに、むしろ仲間を殺すところなんか、赤ちゃんを思う気持ちがあらわれていいですね。 そして、ラストでおとなしく赤ちゃんを主人にかえすのですが、その時の表情が本当に良い。ツォツィは赤ちゃんをかえして泣いてしまうのですが、もう、ねぇ! で、拳銃を構えてツォツィを囲む警察にむかって、「こいつは逃げないから銃をおろせ」という主人もカッコ良いです。 ラストのシーンで、両手を頭の後ろにあげて終わるのですが、それも良かった。 出演者の演技は生々しくて、とっても良かったと思います! これはオススメ映画です! |
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